Jun55

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのJun55のレビュー・感想・評価

4.5
そろそろオスカーシーズンが到来、その候補に挙がりそうな作品は観ておきたいところ。
本作品は、Martin Scorsese監督にRobert De Niro、Leonardo DiCaprioの共演、そしてRotten Tomatoesで93%と高評価なので大きな期待を胸に観たのだが、その期待を裏切らなかった。
とても印象に残る映画だった。
オスカー作品賞も期待できるのではないだろうか。
3時間半弱の長さだったが、全く時間を感じさせなかったことも、この映画に引き込まれたことを示すことになるのだろう。

この作品は実話に基づくものだが、先ず以って、この歴史の事実を知ることができたことが大きな収穫。
Scorsese監督が本作品を取り上げようとした背景には、今なおアメリカに根深く残る人種問題があり、それが社会の分断を一層深くしている、ということがあるのだろう。
(負の歴史を大監督が確りと取り上げるところを評価したい)
Scorsese監督といえば、マフィア系、GANGS OF NEW YORK等、一定の傾向があると思うのだが、この作品はまた少し違う、新鮮味を感じる映画だった。

原作はFBIの誕生を中心としているようだが、本作品は、白人とインディアン夫婦の関係がストーリーの中心にあり、人種問題と人間ドラマがバランスよく進むところがよい。

Robert De Niro、Leonardo DiCaprioの演技は文句なく素晴らしく、Robert De Niroはまさにはまり役、Leonardo DiCaprioは難しいCharacterを見事に演じ切っている。
そして、もうひとりの主人公である、Native AmericanのLily Gladstoneの演技も印象に残る。
Jun55

Jun55