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理想郷のLeafのレビュー・感想・評価

理想郷(2022年製作の映画)
3.9
スペインの閉鎖的な村への移住者と元から住んでいた人たちとのイザコザ。
外から来た人たちの理想と、ずっと住んでいたからわかる現実。

とにかく、エグいくらい体力削られる映画だった。ただ、この疲れは間違いなくいい映画だったことの証。兄弟の嫌がらせが本当に悪質, 陰湿で疲れる。犬呼ぶのやめ〜や。

正直な話、結局お互いのエゴとプライド etc.のぶつかり合いの果ての物語だとは思う。ただ作品上、少なくとも兄弟の言い分(行動じゃない)に結構説得力持たせたところがすごく良かった。あの2人にとって、カメラで撮影されることがどれだけの恐怖で怒りを覚えるものなのか、多分慣れ親しんでしまった自分達には想像も出来ない。

疲労感の一因として、緊張感を持続される技術のレベルがものすごく高い。差し込まれる心温まるシーンのせいで緩急もあって余計疲れる(褒め言葉)。
バーカウンターでの会話、キッチンでの会話が特に好きで、糸ピンピンに張りっぱなしの感じが最高だった。
あと、最初のシーンの後半での効きかた。

要所要所でそう思うならしょうがないけど、マジでなんでなん!?ってなる。ただ、結局この気持ちがある限り大なり小なりこういうことは起こり続けるんだろうな。そりゃ、良い人もいれば悪い人もいるって言えばその通りだけど、状況が変わればその良い人と悪い人の判断が変わるのも事実。多分人間にはどうしようもない。
あの誕生日会みたいな映像でメモリーがいっぱいになれば良いのにね。
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