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ファースト・カウのLeafのレビュー・感想・評価

ファースト・カウ(2019年製作の映画)
4.0
ケリー・ライカート監督作品。
牛乳泥棒2人がドーナツ作って一攫千金しようとする友情ムービー。

他にも色々お金稼げそうなものがある中、わざわざ題材にドーナツを選ぶ目の付け所が流石、開拓時代、アメリカにおけるフロンティア精神を反映しているかのような題材としての利用。相変わらずそのままなことはしない姿勢がカッコいい。

こちらも変わらず贅沢な尺の使い方というか、のんびりな映像も健在。画は決まってるんだけど、なんでそこ写すの?笑
セリフも相変わらず少なくて、環境音多めなBGMも心地いい。ミニマルな映画だとは思うし、そんなわけだから、始終目を離せないというわけではないけど、なんとなくずっと観てしまう匙加減が本当に上手で、こういうことできる人ってやっぱり少ない気がする。冒頭、導入部分もラストもおぉ〜と思わせてくれる。
説明省きまくって、個人的にはあとちょっと物足りない感じが良い。でも物足りないのに、満足感がある不思議な感覚。
(でも、オールドジョイとかに比べるとしっかり話に展開があって、かなり観やすい方だとは思った。)

沢山の動物が出てくるけど、どれも可愛かった。犬、猫、鳥、牛、上手に役者?を見つけますね。間違いなく作品のアクセントにはなっていて、特にあの牛の絶妙ななつき具合。なんか賞を受賞して欲しい 笑

なり行きで出会った男二人の友情。
性格は結構違うように見えるけど、強い絆が確かに存在している。こういう関係の人が見つかるのはすごく幸せなことなんだろうなとは思う。
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