LalaーMukuーMerry

そして、ひと粒のひかりのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

そして、ひと粒のひかり(2004年製作の映画)
4.1
私は、お金が欲しい18歳。我が家は男と縁がないみたい。父はいない、姉は赤ちゃんを連れて出戻り、母子家庭で貧しいから、母は私の稼いだお金を赤ちゃんのミルク代として当てにしてて、私に今のままバラ農園で働いてほしいと思っている。でも私は、この仕事が嫌い、主任が嫌な奴だから。我慢できずに仕事を辞めた。家族とも喧嘩になった。

どうやら妊娠したみたいだ。彼に相談したけど、口論になってしまった。母には相談できないし…

パーティで知り合った男が、お金になる仕事を紹介してくれるという。ボゴタ(コロンビアの首都)に行って話を聞いたら、その仕事は麻薬をアメリカに運ぶことだった。運ぶだけで信じられないような大金をくれるという。先輩の女の人に、大きなブドウの粒をかまずに飲み込む訓練をすればよいと教えられた。ゴム袋に隠した麻薬を数十個も飲み込んでお腹の中に隠し、税関を通り抜けるのだ。お腹の中で破れたら死んでしまう危険でヤバい仕事。

実行の日がやってきた。同じ便に運び屋の女が4人もいる。税関で私は呼び止められて調べを受けることになってしまった…。

*****

人生初の南米コロンビアの映画。世の中には知らないことがたくさんある。

母になる女として、娘として、家族を思い、運び屋の仲間を思い、右も左もわからないアメリカで、冷静にトラブルに対処していく強い少女。ラスト、彼女の選んだ道は、はっきり示されないけれど、生きていく強い意志が感じられた作品。

ヒロインのマリア役の女優さん(カタリーナ・サンディノ・モレノ)の好演が光る。