LalaーMukuーMerry

アンタッチャブルのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

アンタッチャブル(1987年製作の映画)
3.9
私の中では、ギャングと言えばアル・カポネ、と名前だけは刷り込まれていたが、実はほとんど何も知らずに今まできた。本作は、そのアル・カポネを逮捕するためにシカゴに送り込まれた特別捜査班のエリオット・ネス(=ケビン・コスナー)の活躍を描いた作品。
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彼自身の自伝がベースなので史実どおりと思いますが、原作の中に自分にひいき目なドラマチック脚色がされているらしい。でもそのおかげでTVドラマは大ヒットしたとのこと。特別捜査班がFBIではなく、なぜか財務省(後に司法省)の管轄なのは、FBIが当時まだ無かったため。(FBIが発足したのは1935)
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舞台は1930年頃のシカゴ、悪名高き禁酒法(1920-33)の時代。禁止されていても人々は酒をやめたわけではなく隠れて飲んでいた(当然でしょう)。その非合法の酒を、アル・カポネは外国で製造、闇で独占的に流通・販売して巨万の富を築き、国の権力機構(マスコミ、警察・検察まで)に賄賂攻勢をかけて盤石の栄華を誇っていた。
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警察の中は全てアル・カポネの息がかかっている状態で、どうやって犯罪の尻尾をつかむのか? 密造酒の摘発(禁酒法違反)か脱税の両方の線から捜査を進める中、派手なドンパチは密造酒の方で起きるが、功を奏したのは脱税の線。特別班の仲間の命を失うも、やっとのことでアル・カポネを逮捕。舞台は裁判に移ったもののまだ安心できない・・・
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アル・カポネ役のロバート・デニーロと、特別班の4人のメンバー個性的なキャラ、俳優陣がみんないい味を出してました。ショーン・コネリー、アンディ・ガルシア、チャールズ・マーティン・スミスと結構な大物俳優たちの、まだまだ若い頃の姿を見させてもらいました。どこか安心感がありつつも、ハラハラしながら楽しめた作品でした。