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スイマーズ:希望を託してのkissenger800のレビュー・感想・評価

スイマーズ:希望を託して(2022年製作の映画)
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妹が東京オリンピックにも来ていたことはうっすら認識していましたが、姉がギリシア政府から睨まれているのは初耳で、それが彼女の選んだ道ではあっても、どうなんですかその仕打ち。とは思うよねえ。

そういえばミャンマーのミス・インターナショナル代表が軍事政権を批判したカドで亡命を余儀なくされる話が2ヵ月前にありましたが、ちょっと前までなら「絶対に」候補にあがっていたはずの日本、軍事政権寄りの評判が確立されたおかげさまで、検討に値しない国という事実をつきつけられたことも思い出したり。
本作における終の棲家ドイツだって、必ずしも満点対応が出来ているわけではない、世界のなかでの国家の立ち居振る舞いは一筋縄ではいかない、それはそう。

なんだけど、じゃあ政府のことは措いて、個人としてはどうお考えで? そう問われてワケシリ顔にはなりたくないんですよ(「自分は日本に生まれてよかった」も当然含む)。みたいなことを考える事後の余韻が、この作品のハイライトではなかろうか。
地球上の30人に1人は移民。ってタイトルでnote書いたことはあるけど(元ネタは国連のウェブサイト)トルコの海岸に打ち上げられたシリア難民3歳児写真を正視する勇気は当時も今もこれっぽっちもない、そのぐらい軟弱な人間としての感想は、そんなところ……無難にまとめるねえ、俺。
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