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お熱いのがお好きのdeenityのレビュー・感想・評価

お熱いのがお好き(1959年製作の映画)
3.7
伝説の女優マリリン・モンローの作品は今まで見たことがなかったので、タイトルの知名度と監督がビリー・ワイルダーということで鑑賞。
主役はトニー・カーティスとジャック・レモンの2人で、音楽奏者なのだけど、ひょんなことからギャングの殺害現場に遭遇。身を潜めるためにも女装して女性のみの音楽隊に紛れ込む、という設定。

展開としてはサスペンスになり得るところ、本作はこれをラブコメ的に描くのがまた魅力で、その辺りはビリー・ワイルダーのお得意な感じがします。まあそもそもあの女装に誰もツッコミいれない点ですでにコメディですよね。噂によると、2人の女装があまりに酷くてモノクロにしたとかなんとか。それだけで十分コメディですね。

また、設定的には「天使にラブソングを…」と近いものがあるな、とかも思いつつ、マリリンの登場を今か今かと待ちわびてると、楽団の中に一際異彩を放つその姿が。
なるほど、こりゃ世の男性は虜にされるわな、というのも納得の色気で、長年セックスシンボルとされてきたのも頷けます。

このシュガーを巡っての恋愛模様もコメディ要素を含んで描かれています。
やはりシュガーが迫る船室でのあのシーンは反則的ですが、それにカットバックして「♪タッタッタッタラ〜」のダンスを挿し込む辺りがいやらしく、また、それにどっぷりのダフネもまた笑えました。

CMでお馴染みのあの曲とかを見られたのは満足ですが、最後に名言「完璧な人なんていない」と共にあんたが良いとこ持ってくんかい!って感じが粋でした。
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