劇場で鑑賞。
発表当時から、嫌な予感しかしない山崎貴監督のゴジラ。
観ずに批判的な事は言えないので、ちゃんと鑑賞することに。
既報で、戦後直後の日本にゴジラが現れることは知っている。
なので1作目のゴジラのリブートになる。
主人公の戦闘機乗り、敷島（神木隆之介）は、特攻作戦に怖気づいて故障と偽り、大戸島に不時着する。
初代ゴジラの設定オマージュですな。
そこに現れたのは、プチゴジラ。
臆病風に吹かれた敷島は、零戦の機銃でプチゴジラを倒せず、島にいた整備兵たちが橘という男を除き皆殺しにされる。
このとき、口でパクッて咥えられるんだが、なぜか食わずにぽいってするのよねぇ。
そして、終戦。東京に帰ってきた敷島の両親は空襲で死亡。隣の家の澄子にはおめおめとどの面下げて帰ってきてんねん！と罵られる…ベトナム戦争帰りのアメリカ兵と同じなんだね…
そこに浜辺美波演じる典子と、赤ん坊の明子が転がり込んでくるのだが、浜辺美波、カワイイｗでも、ちゃんと芯のある女性を演じていた。
誰一人血が繋がっていないけど、家族の形で暮らし、復興する日本でたくましく生きる。
このあたりは山崎監督お得意のところだね。
機雷除去の高給取りの仕事につく敷島。そこで出会った船長、学者、小僧と一緒に仕事をするうちに明るさを取り戻す。
でも、アメリカの水爆実験で巨大化したゴジラがやってくる。
敷島は恐怖するものの、なんとか撃退する。ただ、トドメを刺せず、またゴジラがやってくるだろうと。
銀座に現れたゴジラ。空襲での破壊を免れた日劇などの建物を破壊。お約束の電車アタックも見せる。
ちょっとご都合主義だなというのが、ゴジラが咥えた列車に典子が乗っているというね。そして、助かる。そこに敷島が迎えに来る。いや、会えないよ普通ｗ
そして、初の放射能火炎。
シン・ゴジラで前例を作ったからか、背びれが青く発光するだけじゃなくて、スイッチが入るように器官が伸びて行き、発射する。この描写、あまり好きじゃない。
その威力は絶大で、キノコ雲が上がる。まさに原爆を象徴している映像だね。
この騒動で、敷島をかばった典子がピューって飛んでって死亡…
典子を奪われた敷島はゴジラを憎み、吉岡秀隆演じる科学者の野田が立案するゴジラ掃討作戦に参加する。
初代ゴジラでは、天才科学者の芹沢が発明した、オキシジェン・デストロイヤーを使うのだが、このゴジラでは、通常の科学の力でなんとかしようとするところがすごく良かった。（といっても多少トンデモあり）
野田が立案した水圧で圧死させよう！ダメなら急浮上させて急減圧させて深海魚と同じように倒そう！というわだつみ作戦。
なんだかんだで失敗するわだつみ作戦。敷島が爆弾を搭載した戦闘機で特攻！
顔がなくなって再生できないゴジラは崩壊。
敷島もちゃんと脱出装置で帰還する。
そして死んだと思ってた典子は生きていた！うーんなんてご都合主義！
ここは死んだままで良かったんじゃないかねぇ…
ごめんなさい。このゴジラはリブートにふさわしい良作でございました。
ただし、シンゴジラのようなエキセントリックなものじゃないし、ゴジラの出番、お世辞にも多いとは言えない。そしてドラマパートは、王道も王道のお涙頂戴な内容。その辺りは評価が分かれるのではなかろうか。
私の場合は、心地よいマンネリだった。
ただ、劇場リピはないかな。
2023-051
