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ゴジラ-1.0のbossのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.5
#ゴジラマイナスワン 観賞。

『ALWAYS』『実写版ヤマト』『永遠の0』『スタンドバイミードラえもん』『ドラゴンクエストユアストーリー』『アルキメデスの大戦』の山崎貴監督最新作。

【あらすじ】
1945年、終戦直後の焦土と化した日本に、突如現れた巨大生物ゴジラ。
残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか…

素晴らしかった。
正直、山崎貴監督のことは全く評価してないが、本作は間違いなく山崎貴作品史上最高傑作になっていると思う。
期待していなかったからこそ50点満点中60点だったという嬉しさがあった。(通常は100点満点計算だけど…)

但し、残念ながら本作は通常の映画演出、映画脚本と比較すると明らかに出来が悪いタイプの、あえて例えるなら悪い意味でのアニメ的な脚本、演出に溢れてしまってはいる。(つまりいつもの山崎貴監督作品)

映画作品なのに映像だけで説明したり、カットや編集の妙で魅せるといった映画演出をせず…、いや、できないからこそ、ひたすらシチュエーションに人物置いてただ役者任せの芝居をさせ、状況全てを口で説明させ…という、つまりはいつものダメ邦画監督の典型的なパターンテンコ盛り。
演出下手な監督は子役演出を観れば分かるという理論がある。本編を観れば分かるが文字通り、シチュエーションに子役をそこに置いているだけのあの有様…バッチリ理論が当てはまっている。(あの子は可愛かったけど)
冗談抜きでドラマパートは何度も欠伸が出るほど退屈だった。いくら何でも最新の、ビッグIPの、大衆向け邦画大作でまだこんな演出をやってるのはあまりにも前時代的過ぎる。

ではなぜ素晴らしかったと言ったのか。
それはゴジラシーン、対ゴジラ作戦シーンは良かったから。
マジでそれに尽きる。

特に伊福部サウンドが始まってからは否応なくアガったし、見たことないくらい"動物的な"ゴジラは面白かった。
山崎貴監督が自分の長所を最大限に活かし最後にキラリと光る特撮VFXシーンを見せてくれたことは本当に良かった。

どうしても映画演出の下手さが気になる方、ゴジラに何らかの思想をお持ちの方は楽しめないかもしれない。
それらが気にならない方は純粋に楽しめるかもしれない。
下手を承知で怪獣映画を楽しもうとする方は意外と楽しめるかもしれない。 
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