バービーの映画だからとまさに存在を軽く見ていたケンから思わぬマジョリティーパンチを食らった良作。
【あらすじ】
バービー達は恋人のケン達と、すべてが夢のように完璧なバービーランドで連日パーティーやドライブをして暮らしていた。しかしいつもと変わらないはずの定番バービーの日常に異変が発生。バービーランドの魔法が切れてしまった原因を探るため、定番バービーはリアルワールド(人間の世界)へ旅立つことを決意するが…
想像以上に面白かった。
そして、想像以上にケンが良い味を出してた。
女(バービー)が主役で女が社会を回しているバービーランドと、人間が暮らす現実世界の実情。
いわゆるただの異世界ギャップコメディで終わらせてないところが良かったと思う。
バービー&ケンという実際のキャラクターバランスを上手く活かしつつ、ジェンダー問題、ルッキズム、多様性、男性マッチョイズムなどを皮肉たっぷりに盛り込み、しかもちゃんと幅広い層に分かりやすいようミュージカル風コメディに仕上げるこのバランス。実に絶妙。
逆に全編こんな感じなので、皮肉対象に関心が低いと、シュールで訳分からんとか退屈に感じてしまうかもしれない。もちろん、描き方の好みの問題もあるが。
バービーがハマり役のマーゴット・ロビーはもちろん素晴らしいんだけど、個人的にライアン・ゴズリングのコメディ演技が(顔が)ツボなので、本当にズルい役だなと思ったw
シム・リウも良いアクセントになってて良かった。