ゴジラ-1.0のkuroのネタバレレビュー・内容・結末

人間のドラマシーンは2.5。ゴジラが暴れるシーンで+0.3
話の軸として，特攻隊で死ねなかった敷島が生き残ることは，初代ゴジラとの対比としてはまり具合はいい。雪風の元艦長はもちろん，東洋バルーンの社員たちも戦争から生きて帰ってきた者たちの戦いという点も問題ない。
ただ，銀座の爆心地で綺麗に生き残った大石は反則だし，遺体も確認せずにさっさと葬式だした敷島のあきらめの早さはひどい。黒い雨まで降らした監督には，生き残ったところで放射線障害に苦しむという伏線はりたいのかもしれないが，それは生き残るという今回の主題ではノイズにしかならない。浜辺美波を沢口靖子の後継者としてゴジラに対抗する怪獣にするのだろうか。
秋津の時代がかった台詞回しは，佐々木蔵之介いびりかと思うくらいひどかった。ひとりだけ違う作品で芝居していた。
ゴジラの水中からの登場の高雄爆散と銀座壊滅シーンはよかった。銀座でのエキストラ棒立ちは絶望を表現したいのかもしれないが，舞台の芝居がかっていて映画には合わなかった。
白組のCGは素晴らしいが，東宝映画らしいといってもいい邦画くささがマイナス。
ゴジラ-1.0Tシャツやパーカーはあっても，東洋バルーンの作業服がグッズに入っていない「わかってなさ」も東宝らしい。