ナポレオンのkuroのネタバレレビュー・内容・結末

史実に頼りすぎて，ナポレオンの英雄性やカリスマ性はたいして描かれず，単に勝ったという事実だけが残る。ジョセフィーヌへの愛は寝取られ含めて多少のねじれ具合はあったとしても，常人の理解を超えるほどではない。
たいしたことのない田舎出身のおっさんが勝つことで成り上がって，皇帝の地位の重さに人間としての彼が折れてジョセフィーヌと離婚するに至るところの葛藤ももう少し深めても良かったのではないか。
ストーリーはあっさり風味なのに，2時間半飽きずに見られる構成は，戦場のシーンをはじめリドリー・スコットの手腕が光る。