riesz77

怪物のriesz77のネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

是枝監督、待望の邦画新作!
レイトショーで観てきました。

おもしろかった!でも期待しすぎた…
3つの視点から描く脚本構成。

①麦野湊くん母親視点
息子の様子がおかしい。奇行が目立つ。
理由を問いただすと、担任の保利先生に
いじめられてると言ったため、母親自ら
学校に赴き、教師面談。謝罪の言葉が
棒読み、挙げ句の果てには飴を舐める
保利先生に対して怒りがピークに。

②保利先生視点
暴れてる湊くんを止める際に、肘が顔に
当たってしまい、出血させてしまう。
他にも依里くんにもイジメられてると
証言されて立つ瀬のない保利先生だが
依里くんの作文から自分の誤解が発覚。

③湊くん視点
本当は同性愛なのに、母親の「普通に
結婚して幸せになってほしい」や、
保利先生の「男なんだからしっかり」の
ような言葉を聞いて、自分は普通じゃない
『怪物』と思い始めてしまう。

豚の脳を持つ人間=怪物

それなら麦野母も保利先生も、依里父も
みんな偏見を持った怪物、という解釈。

これだけ考察しがいのある映画は最高!
ただ伏線回収がしきれてないところや、
登場人物のその後がすごく気になる。
故に消化不良なまま映画館を後にした。

最初に安藤サクラに感情移入しすぎて、
瑛太がまるで別人に見えてしまい、それが
うまくハマらず最後まで観てしまった。
怪物の象徴図は頭を下げる教師陣たち。

高畑充希の「男の大丈夫と女のまた今度
は信頼できない」がそのまま伏線として
使われたこと、

名言として校長先生の「誰でも手に入る
ものが幸せ」という台詞が良かった。
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