mura

怪物のmuraのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.0
もちろん評判は耳に入れつつ見に行ったが、そのまえに見た「波紋」が影響してか、深い印象や感銘にはいたらず…

早織は夫を失い、子の湊とふたり暮らし。湊は小学校5年生。早織は楽しく学校に通っていると思っていたが、あるとき異変に気づく。湊は担任の堀とトラブルを起こしたようで、不信感をいだいた早織は、学校へ向かう…といったところから展開する話。

これは「モンスターペアレント」なのか、また「問題教員」なのか、視点を変えて見ていくことで、それぞれの立場が見えてきて、ものごとの評価は単純ではないこと(単純ではいけないこと)がわかる。

一方的で高圧的な他者への評価。「やさしくない」現代社会への痛烈な批判のようで、こういうのは大好物。是枝監督らしいとも言えて。

ただ、三者三様の立場が示されると、そこからは退屈に感じた。サスペンス映画の「謎解き」が終わったように思えたのかもしれない。

最後がどうもノレなかったんよなぁ…
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