傑作！！！断言します！！！
根本的なストーリーラインは割と分かりやすい旧来の異性愛ロマンスなんだけど、作品のベースにあるのが移民・人種・他者理解・継承・自己実現、といった現代的な強いメッセージだったからこそ、ちゃんと「我々の」物語にもなってくれる。古典的なお姫様と王子様の恋愛物語だってもちろん感動するけれど、エンバーとウェイドの2人の物語だからこそ感動できる要素がとにかく詰まっていた。
自分と異なる他者を理解し受け入れること、違いを理解すること、自分の選択を大切にすること、とにかく今改めて大切にしたい価値観が詰め込まれていて、これを全年齢対象のポップなアニメーションにしっかり落とし込むピクサーはやっぱりすごい。
肝心のアニメ表現や世界観も素晴らしくて、エレメントシティの造形はとてもワクワクする。あのブリッツボールみたいなやつもなんか面白そうだし。(FF10のあれ)
主役2人の吹き替えもピッタリすぎるくらいによかった！
日本語版のテーマソングに「やさしい気持ちで」をセレクトしたのもナイス。この映画のための曲か？と思えるほどに歌詞が作品に合う。Superfly、やっぱり良い。
ウェイドの性格が！とか、エンバーの癇癪持ちが！とか、イラつく気持ち、分かります。でもさ、欠点があるのが我々人間じゃないですか。そんなところも受け入れて互いに愛し合おうよ。そういうお話でしょう。これは。
