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みなに幸あれの708のネタバレレビュー・内容・結末

みなに幸あれ(2023年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

不気味で怖い爺さん婆さん系ホラーに村ホラーをミックスした感じ。祖父母宅に行ったら様子がおかしいという流れは、M・ナイト・シャマラン監督「ヴィジット」っぽい。でも、あのような展開ではありませんでした。

「他人を犠牲にして自分の幸せが成り立っている」という、世の中への風刺のように受け取れながらも、でもちょっと訳がわからなすぎるんです。自家製味噌の正体とか、婆さんの妊娠&出産のくだりとか、北欧ホラーにありそうな気持ち悪い描写をいろいろ詰め込んでいるものの、単に不気味さを与えるだけの雰囲気もので終わってて、消化不良なままの部分が多い。投げっぱなしで観客にゆだねる作品は好きですが、実はそういう作品って投げてゆだねた後のことまでが丁寧に練られているので、ある種の哲学やポリシーが感じられるんです。そういう部分がなかったように思えます。あまり考察ばかりにとらわれるのもなぁと思いつつ、最低限な考察すらさせてもらえないというモヤッと感が残りました。

それにしても、古川琴音が演じる看護学生だけが、村の風習をなんで今の今まで知らなかったの?という部分が引っかかってます。村の男子中学生でも知っているのにね。
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