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恋するプリテンダーの708のネタバレレビュー・内容・結末

恋するプリテンダー(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

まずは「恋するプリテンダー」というベタに振り切った邦題が素晴らしい!ベタ最高!

超わかりやすいラブコメ。今、あえて王道なラブコメというのが、アフターコロナっぽい流れを感じました。ドラマティックに出会って恋に落ちて、こじれてすれ違って、周囲に引っ掻き回されながらドタバタして、ラストはハッピーエンドという鉄板ストーリー。笑わせながらもロマンティックな要素もふんだんに盛り込まれていて、キュンキュンさせられました。単なる男と女の恋愛だけでなく、LGBTQの要素も違和感なく盛り込まれていて、アップデートされた今っぽい仕上がりが良かったです。

グレン・パウエルのことは「トップガン マーヴェリック」で初めて知りましたが、彼のインスタを見ていると、イケメンだけど面白い部分も持っているので、こういうコミカルな役が似合ってるなぁと思いました。裸になるシーンがかなり多かったのですが、しっかりと鍛えて仕上がっているのはさすが。シドニー・スウィーニーは甘すぎない甘辛キャラが超キュートでした。

僕は結構ゲラゲラ笑っていたのですが、劇場にはあまり笑っている人がいませんでした。「タイタニック」ごっこのときにシドニー演じるビーが「Titanic me(タイタニックして)」と言ったのですが、そうか、titanicって動詞としても使えるのか、みたいな学び。その後、まさか海に転落するんじゃないの?と思ったら、そのまんま落っこちて大笑い。そういうベタさも好きでした。

ラストシーンでの愛の告白はオペラハウスで。オペラハウスのあの造形が絵になりました。んもー、キュンキュンしながらウルウルしちゃいました。オーストラリアが舞台というのが新鮮でした。コアラも登場してました。

エンドロールはグレン・パウエル演じるベンの ”安心ソング” であるナターシャ・べディングフィールド「Unwritten」を出演者たちが歌い継いでいくという、原田知世主演の大林宣彦版「時をかける少女」のあの方式。んもー、たまりません。これねぇ、かなりポイント高いです。

ベンの元カノとビーの元カレがいい感じになっているみたいなのもチラッと映ってて、みんなしてハッピーエンドなのは、観ているこちらも多幸感です。
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