宮崎駿にしか生み出すことのできない過剰にデフォルメしつつも愛おしさ全開の独特なキャラクターデザイン、アニメーションならではの快楽的なワクワクするギミックの数々に、ファンタジーてんこ盛りの異質な世界観をすんなりと成立させてしまうのは紛うことなき大巨匠にしかなし得ない技巧だし、過去作を彷彿とさせるシーンもちらほらとあったり、宮崎駿の映画を観てるなぁという感覚は存分に楽しめる映画ではあったものの、正直毎度のような激しく心揺さぶられる何かがあったり、ガツンと胸に突き刺さる衝撃的な傑作と言うにはほど遠かったので、俺はこの映画を宮崎駿の本当の引退作とは絶対に認めたくないけど、監督として最後の最後にやりたかった事をこの映画に全て詰め込みましたというのはとても伝わるので、本当にこれで辞めてしまうんだろうなぁと悲しくなる
大まかなキャストは予想された通りだったけど、とりあえずナウシカ2でなかったのは救いで、この取っ付きにくいタイトルにしたことや、一切宣伝をしないという宣伝方法がどう転ぶかはわからないけど、少なくとも口コミで客足が伸びるような映画ではない気がするかな…
とはいえ、冒頭から宮崎駿の映画をスクリーンで観られているんだという気持だけで胸が熱くなれる監督なんてそうそういないし、意地でも真っさらな状態でネタバレ前に観たかったので、有給を駆使して公開日に最速で最強のIMAXで鑑賞したことに全く後悔はない
後日発売のパンフレットは必ず買います
2023 劇場鑑賞 No.024
