なお

マダム・ウェブのなおのネタバレレビュー・内容・結末

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)」第4作。
SSUとしての前作『モービウス』の公開が2022年4月だったので、約2年弱ぶりの新作。
そんなに間空いたんだ。

救命士として働くカサンドラ・ウェブはある事件をきっかけに、未来を"視る"ことができる能力を手に入れる。
自らの母親と繋がる因縁、そして運命の「糸」が、彼女を思いもしなかった戦いの渦へと巻き込んでいく…

✏️未来を知り、現在を救え
低くて★2中盤、高くても★3中盤あたりの評価が渦巻く本作ですが、私は決してキライじゃないなァ~…
むしろ好きだなァ~…続編やってくれないかなァ~…と、そう思わせてくれた作品。
個人的には、SSUの中では『ヴェノム』と比肩するくらい好きな作品でしたね。

まあなんといってもカサンドラを演じたダコタ・ジョンソンのキャラクター、そして彼女が習得した能力の幅がまだ狭いという点がいいですね。
あくまで「未来を予知するだけ」の能力であり、パンチ一発で敵を吹っ飛ばすとか、空を自由自在に飛べるとか、そういった能力は一切ナシ。

「最悪の未来を知っちゃった。じゃあどうしよう?」という、スーパーパワーに頼るんでなく自分の機転と知恵だけを武器にニセスパイダーマン、もとい本作ヴィランのエゼキエルを攻略していく様は実に痛快。

カサンドラが救うことになるティーン3人の活躍も楽しい。
ジュリア、マティ、アーニャの3人ね。

彼女たちも当然スーパーパワーなんて持ってなくて、マジにただのティーン女子3名。
カサンドラのことも最初は誘拐犯扱い、未来が見えるなんて大丈夫かこのオバサン…な扱いだが、エゼキエルの奇襲をかいくぐる中でたしかな絆が芽生えていく。

元を辿れば、カサンドラ含めたこの4人は「よりどころのない」根無し草みたいな存在なんですよね。

親は既にいない(見放されている)し、いつどこで死んでも別に構わない、人生というものに別段の希望を見出していない…
そんな悲観的な人生観を持つ彼女たちが熾烈な戦いを通し、自分たちの目の前にぶら下げられた蜘蛛の糸を手繰り寄せ、生きる意味を見出していく。
この要素が、この作品に対するカタルシスのようなものを高めているのかも。

一連の事件が解決した後は、エゼキエルが予見していた通り3人の蜘蛛娘、そして「マダム・ウェブ」が街に君臨する。
原作のマダム・ウェブはまあまあなおばあちゃんみたいだけれど、ダコタ・ジョンソン演じるマダム・ウェブもかなりビジュがいい。

ソニーさん、これ続編やらなかったらそんな殺生なことないですよ。

☑️まとめ
前評判が低かったこともあってハードルを下げた影響もあったかもしれないが、個人的には大満足。
もう一度言うけど、この4人で続編やってくれ。

別に自分はフェミニストではないけど、シスターフッド的な作品に弱いのかな…
血のつながりとかそういうものを超えた、女性同士に芽生える絆みたいなものに無条件で惹かれてしまう。
(年齢が離れていればなおいい)

あと本作でダコタ・ジョンソンの美貌にもかなり魅了されてしまったので、過去の出演作などもぜひおさらいしてみたい。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★☆☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★★☆

🎬2024年鑑賞数:17(7)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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