肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

聖なる復讐者の肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

聖なる復讐者(2022年製作の映画)
3.4
韓国発の陰鬱社会を凝縮したエンタメとも無縁なような"闇鍋映画"久しぶりに喰らわされる
双子の弟を殺したはずなのに事故死として処理させて少年院に逃げた3人を自らも事件を起こし院に潜入する悪意に満ちたバイオレンス・クリスマス後・ナイト始まる

クリスマス、付随する宗教観、弱者救済らの光と影
エンタメの"ドチャクソ"とは違う暴力の連鎖
本当に韓国映画の"陰/暗"部目白押しの「底辺(少年院)」の園

陰湿、闇深の韓国映画がどうしても好きなのだけど、本当に久しぶりにへこたれそうになりそうなほどの"救いのなさ"が渦巻いてますよ…
宗教観、知的障害、兄弟、貧困、暴力の連鎖…等韓国お得意の"闇深要素"は感動ポルノならぬ「闇深ポルノ」と言っていいジャンルを形成してますよね、韓国映画って…
それに加えて、サントラさえもほとんどなく無音(無BGM)シーンが多いのでどっしりとした緊張感がずっと続いてる雰囲気の映画。

その部分が減点要素としても関係していて、果たしてこの映画は2時間超(130分)必要だったかな?と構成、テンポ共に"冗長"な気がしないでもないんですね…
弟を殺したはずの3人が意図的に収監された少年院に自らも潜入する主人公なのだけど、その3人中でリーダーである金持ち息子を狙いを定め、狡猾にタイミングや計算をするまでもなく、即噛みつくが如く飛びつくなんて…『プリズン・ブレイク』のような計画モノを想像するのが馬鹿らしいくらい"脳筋"かつ"底辺"なりの「とどのつまり」を描いた映画なんですよ…悲しいくらいに

日本でも数多くの一般市民が団地に住んでいますが、「公共団地」住民としてそれなりの裕福な層から一挙に"差別"を受ける日本とは違う"韓国事情"を描いていて、本当にそうなのか?疑わしいくらいの"差別・格差"を前面に描いた作品。
"強制退去屋"という自らも住んでいるような公共団地周辺で家賃未払いの住民に対しての"半グレ"相当な荒事として対処してる仕事なのだけど、これ、いつ時代なの?という"ギャップと衝撃"に頭が混乱していたんですよね…
実に韓国映画らしいシーンのようでいて、日本でも近い事が昭和には行われていたのかも知れないけど、"現代"も平気で行われてるのが韓国なのかと…orz

あらすじを読んでいなければ、頼りになる身寄り(親族)のいない双子と祖母の家庭環境で、弟が殺害日のイヴに主人公は一体なにをやっていたのか?なんで弟の身辺を把握して詳しくなかったのか?がわからなく、ラストにかけてゆーっくり明らかにしていきます。
その"勿体(焦らし)ぶり"が、意図的な『TAR/ター』よりも早々に描いていた方が"主人公への感情移入"が捗っていたので、"構成に難アリ"とケチをつけたいと思います。

加えて、『真実』ですよ。韓国映画慣れ(ファン)、ミステリーカジリストなら出会って3秒ならず0.3秒レベルで"察せる"疑惑があるんですよねw
(どうせこの人なんでしょ?)というジャブが当たっている事くらいは"誰でもできる"事なので、そんなので"「最初から知ってた」マン"風のドヤ顔は逆にシュールなのですがw
(この発言の語録が切り貼りしてフラッシュバックするだろうな)という予感や弟の"いつ"かの発言によって完全に"誰なのか"の真相が"ファイナルアンサー"として断定できるまでが謎解きができたと言えるのですが…そういう予想が全て当たり、1ミリも漏れないラストに逆に"欲求不満"を感じてしまったんですよね…
その割にはラストの締め方でさえもエモではなく啓発的で"蛇足"だったのもマイナス点…

少年院の風呂シーンがみんな紙パンツかわからないけどパンツを穿いていたのが社会見学みたいで新鮮だったんですけど、あれが"韓国少年院のルール"なのでしょうか?w

『パラサイト』がジャンル転換とエンタメへの昇華が素晴らしいのだけど、そんなのが"生易しい"と感じるくらいの"掃き溜め映画"で潰れてみませんか?😉