このレビューはネタバレを含みます
何も分からないまま、信用出来ないまま、進んでいくストーリー展開に、着実にフラストレーションが溜められていく。
積極的に変えられるカメラワーク。人間、水平に見ないと物事を認識できないんやと知った。(そしてムッチャ酔った)
しっかりとOP映像に時間を割く作品は個人的にかなり好き。使用された楽曲はJoey Bada$$のTHE REV3NGE。ムチャクチャカッコイイ。
意図はなんやろう?歌詞のまま?分かる方教えて欲しい。
途中、NEXTのToo Closeのレコードを流して踊るジュリア・ロバーツとマハーシャラ・アリ。こんなシーンがあることに嬉しくなってしまう。(観てるこっちもずっと怖かったので)
自動運転の新車がガンガン突っ込んでくるシーンがすごく好き。渋滞のネタばらしというか。最後に引きのアングルで道の先がどうなっているか見せられた時は恐ろしかった。
父親が助けを乞うシーンも好きやった。自分の無能さを認め、心が裸にされる。そんな彼を冷笑したり軽蔑することはできない。自分だって、きっとこうやから。
息子の歯が歯根からボロボロ抜けるシーン、あれが恐怖のピークとちゃうか。周りで次々と起こる事象にも不安になるが、一番怖いのはこれ。身に何か起こること。
印象的なシーンが多くあり、視覚的に派手な作品やった。でも訴えたいのはそんな事じゃないと分かる。
終末作品としてはドントルックアップに近い感情を抱いたけど、それよりもラストは明るく感じた。最後に人の心を(心だけやけど)救うのは、人が生んだ文化だ。
あのラストシーンをNetflix作品としてやる面白さよ。