瓶底

ライトハウスの瓶底のネタバレレビュー・内容・結末

ライトハウス(2019年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

灯台を男性、人魚を女性の象徴として描いているんやと思った。この舞台の支配者であるトーマスの「灯台は俺のものだ」「俺のロブスターが好きだと言え」だとか、主人公ウィンズローの「俺は女房役や奴隷になる為に来たんじゃない」などのセリフから、トキシックマスキュリニティを根底に描いた作品やということも分かる。

でも作中の"真実"が何かは一生謎。もはや分からせる気はないし、分からんくてもええとすら思った。そもそも主人公ウィンズローの目線で進んでいく物語自体が信用出来ひんし、ウェイクの日誌が真実のような気もする。でもやっぱりウェイクが狂ったジジイで、波打つハラスメントにウィンズローが狂わされたのかもしれへんし。分からん。そこがおもろい。

どちらにせよ、社会から求められる男性性に適応できずもがき苦しむ主人公の話かな、と自分は思った。不安を掻き立てる音響と映像が素晴らしかった。ロバート・パティンソンの発狂する姿、ウィレム・デフォーの瞬き息継ぎ無しの長ゼリフ。見応えしかなかった。とても好きな作品。
瓶底

瓶底