瓶底

哀れなるものたちの瓶底のネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

女性の器に宿った魂の成長譚。

序盤、ベラとダンカンのダンスシーンが最高やった。脳が刺激され心が解放される。ほんま、こういうシーンの為に俺は映画を観てるんやと強く思った。
徐々に意志と自我を持ち始めるベラに、惹かれながらも可愛さが失われると嘆くダンカン。黙れよと思う。男の所有欲や自己顕示欲の具現化ダンカン。でも一番好きなキャラクターやったかも。いちいち笑った。

ちんぽの窓が美しい娼館のマダム、千と千尋の湯婆婆を感ぜずにはいられない。カーテンの向こうに坊もおったし。ベラは名前とられんでよかった。
セックスシーン、必要性はあるねんけど流石に尺取りすぎ。同じくらい他のものに興味持つベラのシーンもっと欲しかった。エッグタルトや街中の音楽、哲学、医学なんかもあったけど。セックスシーンに比べたら一瞬やったし。

ダンカンの大金を「金はそれ自体が病」と言って、問答無用で本質を突き刺してくるベラ。俺も刺された。最高やった。

己の感性と思考にぶくぶくと泡立たせてくる映画。アンビエントな音楽も良く合ってた。好きが詰まりすぎてて一度じゃ消化出来ひん。あと何回かは観たい。
瓶底

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