サンタ

タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスターのサンタのレビュー・感想・評価

4.7
「タイタニック」
原題「Titanic」

“僕は世界の王様だ!”

レオナルド・ディカプリオさんの最高峰。
そして、世界が誇るべき恋愛映画の大傑作。
前半は恋愛部分を、後半はパニック映画そのもの。
ジェームズ・キャメロンさんは普段から、世界各地の難波船や深海を調査しているスキューバ・ダイバーであり、地球のありのままを海の視点から長年の時を経て感じてきた。だからこそ、彼の水への情熱は『アビス』から今に至るまで洗練され、現代の技術で蘇る。
特に『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の水の演出は最高峰であり、監督の集大成でしたからね。
また、自身の作品は全てラブストーリーで出来ているとも語っており、そうした点からも、彼の得意分野が詰まっていて、この映画が傑作ゆえと呼ばれる理由だろう。
他にもこの映画はリアリズムへの追求も一流だと考えた。
製作費は当時の映画界では最高額の約2億ドル。これは日本円で表すと約240億円に値する。
つまり、上映時間が194分ということは単純計算で1分に約1億円をかけていることになる。
つまり、この映画は狂気の上に成り立ったといっても過言ではないことが伺える。
ジェームズ・キャメロンさんの完璧主義者はここで活かされた。
まず、タイタニック号とはどんな大きさなのか、どんな形なのか、どんな構造をしているのか。
この情報を調べるために、当事者の方だったり、史料を読みといて、シナリオやロケのセットなどを製作していくのですが、彼は違った。
彼は海底4000メートルに沈んだ本物のタイタニック号に自らが潜水艦に乗って調査に出かけた。
最初は潜水艦からの撮影だが、それでは飽き足らず、いよいよ深海の水圧に耐えることができるカメラをつくって、潜水艦外の撮影を実行することに成功した。だからこそ、映画の中のタイタニック号は細部まで拘っていることがわかる。
メキシコのスタジオ(ラッセル・クロウさんの『マスター・アンド・コマンダー』やベン・アフレックさんの『パール・ハーバー』でも後に使われた。)で実寸大の移動式のタイタニック号を3ヶ月ほどでつくり、内部もカーペットは当時の染料でつくり、他にも食器やスプーン、ナイフ、椅子、机、そして救命胴衣まで、忠実に再現してつくり、その小道具は数万個に及ぶといわれています。
数万個も及ぶ小道具ってどれくらいの方が製作に加わったのだろうか。エキストラもすごい数でしたからね。
当時のイギリス階級社会の構造。
今作はタイタニック号の沈没が悲劇の主軸となっていますが、実はこの階級社会の身分の差も悲劇を生み出している一つです。
船を動かすために、地下で汗水流して働いている労働者。
ジャックたちが寝ていた、質素な部屋。
対して、
ローズたちが寝ていた、贅沢な部屋。
特に貴族たちがジャックに対する視線から、社会階級の差別が痛感される場面でしたね。
船が沈没するにも関わらず、身分の低い人が柵に閉じ込められる場面は残酷すぎて、まさに悲劇の象徴。
タイタニック号が沈没したとき、助かるのは貴族。現代の日本だと上級国民ですね。
命の価値は階級社会によって決められてしまう現実。助かったのは貴族でした。
主人公のジャックもこの階級社会の犠牲者となってしまいました。
イギリス階級社会の構造そのものであるタイタニック号が、自由な国のアメリカに到達できなかったのも、皮肉な運命だと思います。
他にも登場人物への感情移入や、劇中の音楽、特に沈みゆく船の中で奏でられる『Nearer My God To Thee』やセリーヌ・ディオンさんが歌う主題歌『My Heart Will Go On』がよかったです。
あと、これはネタバレになるので、具体的に書きませんが、ラストシーンまで美しかったですね✨
詳しい感想は『タイタニック』の方に書いてるのでぜひ見てみてください👍
『恋愛』映画が好きな方や『人間模様』を描いた深い映画が好きな方はおすすめ!

〜あらすじ〜
1912年、イギリスのサウザンプトン港から豪華客船タイタニックが処女航海に出発した。新天地アメリカに夢を抱く画家志望の青年ジャックは上流階級の娘ローズと運命的な出会いを果たし、二人は互いに惹かれ合う。そこにはローズの婚約者である資産家キャルや、保守的なローズの母親などの障害が横たわるが、若い二人はそれを超えて強い絆で結ばれていくが....。

<ひとこと>
皆さん、お久しぶりです!
1年ぶりの感想ということで、サンタという者です。
この1年はなかなかの忙しさでみなさんの感想も見ることができず、自分も感想を投稿することができませんでした🙇‍♂️
なので、通知が1000件以上溜まっているので、少しずつ返していきます。
長い間、待たせましたが、今日からまた少しずつ感想を投稿したり、みんなの感想も見ていきたいなと考えています😆
といっても、今年は受験期間なので、また休暇期間が来るかもしれませんが、前みたいに頑張りたいと思います✨
『Filmarks』はclipしかしていなかったけれど、裏で映画は鑑賞していたので、その時の映画の感想も投稿できたらいいなと思います!
いいねとか、コメントも大歓迎です👍
ではでは、みなさん今年もよろしくお願いします😎

2023-01🚢

最後に評価が下がったのは、3Dが苦手だからです😔
サンタ

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