サンタ

突撃のサンタのレビュー・感想・評価

突撃(1957年製作の映画)
4.2
<フォロワーさんのおすすめ映画その9>
「突撃」
原題「Paths of Glory」

“栄光と屈辱のみち。“

今回はミシンそばさんのおすすめ✨
おすすめしていただきありがとうございますo(^o^)o
芸術性と作家性に優れた巨匠、スタンリー・キューブリックさんの初期の作品。
彼の作品は『時計じかけのオレンジ』や『シャイニング』などといった難解かつ哲学性のある複雑な映画が多いですが、この作品は戦争という軸を基に、物語はまっすぐに展開されていく、とてもシンプルな映画で驚きました😲
また、キューブリック作品はあまり人物の背景を描かないのが印象的ですが、今作は様々な登場人物の苦悩や葛藤が丁寧に描かれていて、それが顕著にあらわれている場面が最後の場面だと感じた。
結局はどこの国の人であれ、嬉しいこともあれば、悲しいこともあるし、言語や文化に違いはあるけれど、奥底にある心は同じなんですよね。
こんな暖かさがのこるエンディングもキューブリック作品のなかでは珍しいなと思いました。
戦争を内側の視点で描かれた今作。
敵国のドイツ軍を描かずに、フランス軍の内情を淡々と描いていき、そこには銃撃戦の様子だけではなく、兵士をまるで駒のように扱う非情な部分も。
望遠鏡から覗くのは地獄の光景。
ここが恐ろしいほどにリアリティがあり、ほんとうに起きているのではないかと錯覚してしまうほどの迫力。
実際、フランスではその内容から長い間、上映禁止となり、敵国だったドイツもフランスとの関係を維持するために、数年間は上映禁止されたほど。
しかし、この作品が後にたくさんの映画に影響を遺し、映画史に刻まれた。
僕の大好きなサム・メンデスさんも『1917 命をかけた伝令』をつくるにあたって今作を見直したという。
愛国心。
悪党の最期の口実と語った。
死にたくない。逃げた。愛国心は?
過去は勇敢だった。でも今は。愛国心は?
攻めるのは不可能だった。誰が攻めなくても良いと言った。愛国心は?
全員、死刑でも良いのではないか。
だって、“愛国心”を証明できるから。
だったこの一言に掌握させられてしまう恐ろしさ。
権力者は自由を。民には服従を。
反抗する者には愛国心を。
そもそも、他の国の人たちに圧巻させられてしまう様では、戦争は無意味なのです。
愛国心に頼るな。心を委ねるな。
信じるな。縋るな。自分の心を信じろ。
自分、そして他人を想う心を忘れるな。
そう、スタンリー・キューブリックさんは我々に語ってくるような映画でした。
戦争映画が好きな方や、キューブリック作品が好きな方はおすすめ‼️

〜あらすじ〜
第一次世界大戦、フランスの最大の課題はドイツ軍の撃退だった。そんな中、ダックス大佐はドイツ軍の要所を攻略する命令を受ける。だが、兵士たちの疲労を知るダックスは、現在攻撃を仕掛ければ兵士たちが壊滅的打撃を受けると抗議するが...。

2023-15💃
<ひとこと。>
フォロワーさんのおすすめ!シリーズが復活しました🎉🎉🎉
ということでこれからおすすめ映画をどんどん鑑賞していき、感想を投稿していくので、待っていてください👍
なお、2年前のおすすめ作品もあるかもしれないので、すいません🙇‍♂️
他にもおすすめ映画がある方はじゃんじゃん教えてください😆
ではみなさん、おやすみなさい😴
サンタ

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