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クリスマス・ブラッディ・クリスマスの消費者のレビュー・感想・評価

3.7
・ジャンル
クリスマスホラー/スラッシャー/SF

・あらすじ
クリスマス嫌いの若きレコード屋の店主、トリはイヴのムードを避けながら従業員で友人のロビーと飲み歩いていた
彼女がそのまま彼を家に招きロックやホラー映画の談義に花を咲かせていると隣家の異変に気付く
窓から覗き込むとそこではサンタ姿の大男が少年を殺害していた…
突如として現れた脅威、1人また1人と手に掛けられていく周囲の人々
やがて目の当たりにした殺人鬼の正体は人間ではなくサンタロボットだった…

・感想
クリスマスホラー月間後夜祭
計算違いで余分にリストアップしていたので鑑賞

圧倒的なパワーで無惨に殺戮を繰り広げるサンタロボの欠損によるビジュアル変化
しっかりとゴア描写を見せてくれる映像表現
ド派手な爆発等の演出
これらはB級としては健闘している部類で結構楽しめた
一方で濡れ場でおっぱいの1つも見せなかったり内臓や切断された遺体等も見られなかった点は正直若干物足りない
ただそれらはまだ許容範囲
一番の問題は構成と世界観構築の下手さ

恐らく監督の趣味を全面的に反映したんだろうけど前半がほとんどロック/メタルやホラー映画等のボンクラ趣味談義に費やされていたのが正直しつこかった
言及されていたバンドや映画はどれも自分も好きなので趣味が合わないという事はないんだけど台詞に詰め込み過ぎ
もっと上手く戦闘シーンに織り交ぜたりオマージュを捧げたりと表現する事が出来ていればダレなかったんじゃないかな、と
EARTHLESSを劇伴に採用していたのとかは嬉しかったけど…

あと主人公であるトリ以外が次々に呆気なく殺され過ぎなのも勿体無い
親友や妹、恋仲となる仕事仲間など犠牲者は身内が多いんだし人間ドラマを多少入れればもっと絶望感が高められたと思う

軽いノリで楽しめるスラッシャー作品としてはそこまで悪くないだけにそういった粗が目立つのが残念
シリアスに振りたいのかボンクラに振りたいのかおバカに振りたいのか、せめてそこが上手くまとまっていればなぁ…
終盤のサンタがロボットである事を存分に活かした戦闘シーンとかは特に画として良いだけに勿体無い…
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