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コヴェナント/約束の救出のスワットのレビュー・感想・評価

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)
4.0
2024年劇場鑑賞23本目 字幕鑑賞
2001年9.11より始まる同時多発テロへの報復措置としてのアフガニスタン兵士派遣の社会問題を軸に描く、社会派ヒューマン映画。

監督にはガイ・リッチー、主演にはジェイク・ギレンホール、ダール・サリムの2人。
舞台はアフガニスタンですが、撮影はスペインのアリカンテという場所で撮影したそう。
こんな似てるのか?!というか、スペインにこの様なロケーションがある事に驚きます。

ガイ・リッチー監督は前年に公開された『オペレーション・フォーチュン』が記憶に新しいですが、今回は180度違う路線で真面目に、そしてリアルな世界を見せてくれました。
洒落っ気なし、コメディなし、ラブロマンスなし。あるのは戦争、社会、現実、そしてそこに生きる人間達だけでした。
観終わったあとには、自分が生きている今の環境や暮らしへの感謝が現れてきましたし、人間の間には友情や愛を超えた関係性が確かにあるのだなぁとしみじみ思いました。

序盤はかなりエンタメ作品として楽しんでいたのですが、ジョン・キンリー率いる部隊が壊滅してからの展開には手に汗握り、歯を食いしばりながら観ていたと思います。
ジョンが何故アーメッドを通訳として選んだのか?何か理由があったのか、それともただの直感だったのか。
そしてアーメッドは何故ジョンにあそこまで尽くしたのか?ただVISAが欲しかっただけなのか、ただ目の色が息子に似ていたからなのか。
考えればキリがありません。

アーメッドがジョンを救い出すシーン迄でかなりの満足感を感じていました。
ここからまだまだ展開あるのかと既に疲労困憊でした。
特に印象的なシーンは、手引き車が道穴に挟まるシーン。ここで初めてアーメッドが涙を流していますが、どんな気持ちで涙を流したのかを考えるだけでこちらも涙腺にきてしまいます。
この映画のベストシーンの1つですね。

後の展開は言わずもがなです。映画としてのオチは規定路線ではありますが、この様なハッピーエンドを迎えられる人達の方が少ない現実を鑑みると考えさせられる内容ではあります。

こんなに👍ポーズがカッコいい映画も数少ないのでは?

観終わった後に、近くに座っていた人が「最初から航空支援使えば良かったのに…」とぼやいていて、そりゃそうだとツッコミました。
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