半月板損傷

夜明けのすべての半月板損傷のネタバレレビュー・内容・結末

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

人に同情することによって得られる癒し効果
人の世話を焼くことによって得られる癒し効果

というのは間違いなくある

そうすることで自己肯定感が回復し、自分自身が癒される
なかなか侮れないかなり強烈な癒し効果があると思う
ただし、

押しつけがましい
余計なお世話
放っておいてくれ

という拒絶反応を生じがちでもある
これは、世話を焼かれる側が、焼いてくる側との幸福度・自己肯定感に格差を感じてる場合は特に顕著になる
親切心の皮を被ったマスターベーションに付き合わされてんなー、と感じた時、嫌悪感すら感じる

本作でも、主人公の二人共、当初はこの拒絶反応をみせている

だけど不幸度において自分と対等、もしくはそれ以上と認めた(?)相手との間で双方向にその需要と供給のバランスがとれたらどうなるか?

「PMSと...パニック障害...違いますよね」
不幸マウントかよ
いや、査定だ
共生関係に値するか否かの

お互い、親切にできるときに、する。
そうすることで、自分自身を癒す。
される側も、それをあざとく思わず、容認する共生関係があったら?

そんな仮説をみたような思いだ

PMS
パニック障害
身内が自殺した人
郊外の零細企業で細々働く人々
介護が必要な親

自分にとって眩しくない人達との共生が、自己肯定感を安定させたり回復させることがある

多分割と自己肯定感も高くてバリキャリなカノジョが海外転勤で途中退場していくのは、彼女が薄情だという話ではなく、当該共生関係においてはそういうそういう相対的に眩しい人は部外者とならざるを得ない(時として存在が苦痛ですらある)表れではないか

夜明け前が一番暗い
そして闇が深ければ深いほど星は輝く
八丈島の夜を思い出した
街の灯りゼロなのに、月明かりと星の輝きだけでとても明るかった
プラネタリウムみたいだった

それにしても、身近に長年のパニック障害もちがいて診察に付き合ったことも何度かあるけど、メンタルクリニックの医者ってまじで大体あんな感じだったな

SNSで誕生日メッセが沢山来て返信に困っちゃう~と愚痴口調でマウントとってくるヨガイントラに「みんな機械的に祝ってるだけだよ」と芯食ったツッコミ入れるのはPMS関係なくグッジョブと思ったのは俺だけだろうか。笑

原作は未読だけど、変な恋愛ものに改変しなかっただけででも良作と言ってしまいたくなる
全体的にすっと入ってくるテイストだったし良かったと思う
半月板損傷

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