半月板損傷

ボーはおそれているの半月板損傷のネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

至福の「怯えるホアキン祭り」!

「胸糞」+「冒険活劇」=「笑い」という振り切れた映画体験。
率直にいって素晴らしかった。

ありとあらゆる理不尽な「〇〇だったらやだな〜」が絶え間なく起き続ける180分、全く冗長に感じなかった。
目の前でペンキガブ飲みされて自殺されるとか、童貞卒業の瞬間に女に腹上死されるとか。一体どうしたらそんなの思い付くんだよ。笑

事前の情報ほぼ入れてなかったものだから「この映画とどう対峙するか?」みたいな心構えが全くできておらず、あまりにも絶え間なく可哀想なホアキンに逆にククッと笑ってしまいそうになり、そんな自分自身に戸惑ってたんだけど、風呂場の天井におっさんが泣きながら張り付いてるとこで完全に「ブハ!」と決壊。
続いて全裸で駆け回って警官と鉢合わせで双方ダブルパニックになったとこでもう完全に笑わせにきてると確信。
アニメーションモードで散々妄想劇場を繰り広げた挙句「あれ?童貞なのに...子供がいる?」てめちゃ根本的な矛盾に気付くシーンのあの表情...最高だったなぁ。

最後は不安と恐怖と自責の海に沈没しちゃうという、どこまでが現実でどこからが被害妄想なのかわからんまま、なんだか腑には落ちる不思議な結末。

ホアキンほんとこういう可哀想な役似合うなー
それでいてジョーカーの時とは全く別人のようなだらしなくブクブク太った体してて、役者の凄みを感じた。

素晴らし過ぎて久々パンフ買っちゃった。
そしたらこれがまた良い。隣人が滑り込ませてくるメモとか、蜘蛛に注意の貼り紙とか、実家のポスターとか織り込まれてて面白い。
半月板損傷

半月板損傷