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ハマのドンの会社員のレビュー・感想・評価

ハマのドン(2023年製作の映画)
3.0
「ハマのドン」と呼ばれる、港湾業界の元締め的存在の藤木幸夫。横浜へのカジノ誘致をめぐり、時の首相にまで牙を剥く。

市民の生活を破壊しうるカジノはダメ、ご先祖様に申し訳が立たない。たとえ相手が権力者であっても、一人の人間として譲れないものを守りきる姿は、90歳を越える年齢を全く感じさせず、頭が上がらない。
また藤木氏本人だけでなく、カジノ設計者という、願ってもない協力者を得た事も、本作の魅力を高めている。

一方で物語はカジノ問題を中心に組み立てられ、先の横浜市長選に結実する。小此木氏、林氏に大きく差をつけて当選を果たした山中氏だが、争点はカジノだけではなく、コロナ対策という論点もあったはずである。
もちろん、横浜市がカジノ問題に大きく揺れ動き、また市長選において藤木の支持が果たした影響は計り知れないことは確かであろう。しかし市民の声=藤木=正義の勝利という単純な図式と化してしまっている点はやや残念。
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