肉鹿

ネクスト・ゴール・ウィンズの肉鹿のレビュー・感想・評価

3.5
0-31で大敗して世界中から嘲笑われた日から10年。FIFAランク最下位の米国領サモアに招かれたのは、気性の荒さでアメリカを追われた元名監督。勝つのは無理だからせめて初得点をと託された期間はたった4週間———実話を基にした物語。

こういうふうに笑いたくてここはドキドキしたくて、最後はじんわり感動させてほしい!ていう求められてるお約束を裏切らない王道ストーリーで誰もが安心して見れる作品でした。

でもそのなかで革新的なのは物語でも試合でも中心になるジャイヤ選手。
彼女はてっきり創作かと思ったら実在人物でびっくり!知見が広がりました🧐
チームのためにある決断をしてトイレでもがき苦しむシーンは屈指の名場面。

あと、どうしても弱小 × スポーツ=暑苦しい。になりそうなものなのに米国領サモアの戦うより楽しむ人柄、ワイティティ監督のゆるゆるユーモアで汗くささなくて陽気。
天気もずっと晴れだしね!落ち込んだり悩んだりしても自然は変わらないのが包容力溢れる国柄を表してるよう。

意外と日本とも接点があって『ベストキッド』のミヤギさんに自身重ねたり、禅の気持ちを感じたり、ドキュメンタリーではあった大津波への想いは一切省いたりとワイティティ日本のこと好きなの?日本を舞台にいつか撮るかも!😆

意外なミスリードを狙った脚本も違和感なくストーリーに深みを与えてて、ジャイヤと監督の関係性をより一層ジーンと胸を打つものに変えてくれてました🥹
肉鹿

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