HAL

ネクスト・ゴール・ウィンズのHALのレビュー・感想・評価

3.8
この映画、マイケル・ファスベンダーが気持ちいいほどドンピシャのはまり役。彼が出演しなかったらこの映画は成り立たなかったと言ってもいいほど。
ハリウッド映画では冷たい印象の役柄が多い彼がこの映画では真逆だ。燃えるような熱い男を演じている。こんなにもスポ根映画にハマるとは思わなかった。彼も血の通った人間なんだという感じ(笑)

さらに彼が宿舎の部屋で聞いていた娘の録音の声に泣けるようなワケがあったとは・・・心にジーンと響くシーンもある。これも実話なのかな?

これまでたくさん作られてきたであろう古今東西のスポ根映画の中でこの映画の異質なところは選手たちが特別勝ちたいと思ってないこと。これには私も驚いた。
勝つことだけを考えて生きてきた監督のトーマス・ロンゲンとはまさに月とスッポン。でも、そこが凹凸のようにハマったところがこの映画が面白いとこかもしれない。

選手の中にトランスジェンダーがいるのも嘘みたいなほんとの話で面白い。

ただ一つこの映画のいただけなかったところは監督自らの出演がラストにもあったこと。そのシーンはそのセリフも含めてまさに蛇足。
HAL

HAL