湯のみ

首の湯のみのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.8
「首」ってタイトルだけに、序盤から首もげ死体の登場バーゲンセール。首をやる、首をとる、そのやりとりに自分自身の値打ちを託すように生きている男たちなのだけれど、こうもゴロンゴロンと首が出てきちゃ普通にありがたみが失せてウケる。もう誰のでもええがな!笑

映像はリッチなのに反し、随所にギャグの空気が漂っているのでずっとニヤニヤしていた。そして、おかしいほどに「絶対美談なんかにしないぞー」という気概が伝わってくるのがこの作品の味わい。

あとは戦国武将の枕営業とBL!!
恋愛と結婚は別物よ♡テーマならぬ、恋と天下は別なのか?論争勃発である。

男色文化があったのは知っていたけど、忠誠心と愛憎がごちゃ混ぜになってるのがおもろい。
男社会の哀しさやスリルはそれこそアウトレイジとかでも描かれているけど、ウオォイここでLOVEなんか〜い?!というヘンテコ感が入るのは戦国時代ならではのおもろさかもしれない。

生き残るためには出世しなくちゃなんだろうけど、この仕組みの中で上手くやってくのはかなり面倒くさそうだな…。わたしゃ令和のOLでよかったよ〜などと思った。(前日塗ったネイルを気にしながら)

個人的に大好きなたけし映画、久々の新作でワクワクしながら観たのだけど、今回は特におちょくり味があった気がする。
役者と演じるキャラが結構はまってたし楽しかった。観れてよかった!
湯のみ

湯のみ