PERFECT DAYSのんたんのネタバレレビュー・内容・結末

観賞者が暮らしの幸福をジャッジし得るグロい余白を中途半端に残されたような気がする。背景に触れないのにねじ込まれる身なりの良い妹が訪ねてくるシーンや、度々ノイズを散らかす存在なものの仕事飛んでピリオド打たれた後輩キャラクターの描写などがやけに引っかかる。
平山の生活をどう映したいのか自分は上手く汲み取れず、素直にトイレ紹介作品としてもっとニュートラルな視点を求めていたかもしれない。
パティスミスを教えてあげただけで若者にキスされたり、実際路上生活者を締め出すことに必死な都会で踊る当事者をあくまで平山の価値観の説明材料的に描写されたり、本人不在の場で勝手に元妻をよろしく頼まれたり、あまりに都合が良すぎる展開が突然転がり込んでくるせいで、日常生活への本気さを感じにくかった。
くるみっ子は大事に食べよう。