このレビューはネタバレを含みます
芝居、観に行かなかったのか……
ウィーンへ散歩しに行きたい欲が強まった。無目的な街歩きの旅は楽しい。
未練がましく別れを惜しんでいたけれど、別れるも何もそもそもいつ始まったのかも気づかないような私は置いていかれた!最初から始まっていたのかよ!
話噛み合わない気まずさを感じ始めそうなところでキスの衝動が走る二人の一夜の慕情は、私の思うロマンチックとは違うが、本人らはロマンチックな出会いにしようとしていたようだ。
少しばかり乱暴に言うならば、かっこつけ出会い厨で面白かった。
でもこれくらい軽率でなければロマンチックなど叶うものでもないかもしれないとも思った。
セリーヌの誰にも知られない死は生きている説、かつて逆に誰にも知られない生は死んでいると感じる時期を過ごしたことを思い出す。