このレビューはネタバレを含みます
【 誰よりもアナタ,ボクよりキミ 】
ジャックとローズが織りなす、究極のラブロマンス。恋愛ものの映画においては、本作が頂点ではないだろうか。記録や数字がそれを物語っている。時折垣間見える、少しわかりやすい船のCGなんかも、当時の時代背景が伝わり、僕は好き。なんというか映画としての魅力を感じる。そしてラストのセリーヌ・デュオン。至高の感動が解き放たれる。
死に様は生き様に比例する。絶体絶命でズルい人はやっぱり普段もズルい。逆も然りで、普段美しい人は最後まで美しい。演奏家たちや紳士な老夫婦は最期、すごく美しかった。人として。
どこまでもローズにとってはジャックが運命の人であった。たとえ短い時間だとしても。それは途轍もなく濃密な時間だったから。最期ローズが息を引き取るときも、ジャックとの“あのとき”が回想されたではないか。
誰よりもアナタ。ボクよりもキミ。という相思相愛なふたりの余韻はしばらく抜けそうにない。