しろくま

水戸黄門のしろくまのレビュー・感想・評価

水戸黄門(1978年製作の映画)
3.3
《ここは西山荘ですよ》
〝では、水戸のご老公様の…〟〝ああ、そうじゃよ。気がついたようじゃのう。あーこれこれ、そのままそのまま。何か深い訳がありそうじゃのう。もし差し支えなければ話してくれぬか?〟

西山荘って、茨城県常陸太田市にある黄門様が亡くなるまで過ごされた隠居所。そこに連れてこられたのは、風車の弥七(中谷一郎)に助けられた若侍。実は、凛々しいイケメンキャラがとってもお似合いな栗原小巻さん。今回のミッションは、彼女の〝ご老公様。なにとぞ加賀へお越しください。加賀百万石の領民のために〟という願いを叶えるための世直し旅。

本作は1978年製作なので、テレビドラマ版の第9部と同じキャスト。黄門様は東野英治郎さん、助さんは里見浩太朗さん、格さんはちょうど横内正さんから大和田伸也さんに交代したとこで、風車の弥七とうっかり八兵衛(高橋元太郎)も同行。入浴シーンがお約束のお銀役・由美かおるさんやマッチョな飛猿役・野村将希さんは、まだ加入前なので出番がないが残念。

月曜夜8時のお楽しみ時代劇番組の映画版だけあって、テレビよりスケールアップしていて、栗原小巻さんの他にも豪華な俳優陣が勢ぞろいで嬉しい限り。あの主題歌も黄門様や助さん格さんの名台詞も懐かしいね。テレビドラマ版の面白エピソードとシリアスエピソードを合わせたような贅沢な展開で、安心して観ていられる安定の面白さ。黄門様と言えば、やっぱりあの東野英治郎さんの高笑いがいいね。そしてラストシーンの芥川隆行さんのナレーションも心に沁みる。時代劇ファンにはお勧めの映画。

視聴メモ:2023.11.20/173/東映時代劇YouTube
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