しろくま

沈黙のパレードのしろくまのレビュー・感想・評価

沈黙のパレード(2022年製作の映画)
3.6
《処分保留》
〝いったん釈放になりますが、これからも…〟〝そんな馬鹿なことがありますか?刑事さん、そんな…〟〝あの男は罪には問われないってことですか?〟事件を起こしても黙秘を貫けば罪には問われない?

23年前の女児殺害事件の容疑で草薙(北村一輝)らによって逮捕、起訴されたが、完全黙秘を貫き、証拠不充分で無罪となった蓮沼寛一。多額の賠償金まで手に入れていて釈然としないね。

容疑者の部屋から被害者の血の付いたナイフとか衣服が出てきても、本人が違うって言ったり黙秘を続けたりしたら有罪にできないってこと?誰かが罪をかぶせようとすることだって考えられるから状況証拠だけだと、冤罪を生むっていうのは分かるけど、あれだけ状況証拠が揃っていたら…。

これって小説やドラマだけのことかと思ったら、実際に似たような男児失踪・死亡事件事件が、1984年(昭和59年)1月に札幌市で発生し、容疑者は黙秘を続けて無罪となり、928万円が支払われていて…。

本作は劇場版〝ガリレオ〟の第3弾。再び福山雅治大先生と柴咲コウ巡査部長とのバディムービーだけど、ドラマのようなコミカルトークは少なめ。今回も〝実に面白い〟とは言えない切ないビターな展開。特に23年前の事件で有罪にしていたら今度の事件は防げたという思いが強い北村一輝警部の苦悩が丁寧に描かれている。

第1作の〝容疑者Xの献身〟では論理的だけど合理的ではなかったし、第2作の〝真夏の方程式〟では科学的ではあったけど身勝手すぎてレッドカードの巻き込み事案だったし…。本作については、小学6年の理科で確か勉強したような…。その性質を使うと消火剤になるとか習ったような…。ただ今回も科学的ではあるけど回りくどくて合理的とは言えないね。ただ、その後の大どんでん返しにビックリ。まさか、そんなことになっていたなんて…。

今回の〝ミッケ〟は、第1作、第2作に関連した話を福山大先生がしているけど分かるかな?

視聴メモ:2024.04.06/040/地上波:土プレ240330放送
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