寿司

瞳をとじての寿司のレビュー・感想・評価

瞳をとじて(2023年製作の映画)
4.5
映画愛に溢れた傑作。

時は過ぎていく。世の中は変わって行き、技術は進歩し、過去は忘れ去られていく。人は老いて、生きることに段々と飽きていき、記憶が薄れていく。そんな無情な世界の中で、映画は過去の一瞬を切り取り、保存し、人々が生きた証を残していく。その営みの尊さをひしひしと感じることができる映画だった。

エリセ自身の「ミツバチのささやき」へのオマージュも素敵だった。アナが手を差し伸べるシーンや、フィルムが車に乗って届くシーンでは思わず笑みが溢れた。

瞳をとじて、過去を探すのも悪くないのかも知れない。
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