寿司

髪結いの亭主の寿司のレビュー・感想・評価

髪結いの亭主(1990年製作の映画)
4.0
「人生と愛」をぎゅっと凝縮して描いた映画だと思う。
幼年期に恋愛や性について自覚し、その子供の頃に思い描いた憧れを意識的・無意識的に抱えて大人になる。そして、憧れを現実のものにし、壮年期に平凡な日常に幸福と喜びを見出すも、その幸せには必ず終わりが訪れる。人が時を経ていく過程と、美しくも物悲しい人生の本質を、床屋の女性に思いこがれる1人の男性を通して描いている。
急だったり現実的でなかったりする展開に驚くこともあるが、人生や人間の感情の本質を突いた作品ということもあり、登場人物の行動にどこか身に覚えがあるように感じられる為、モヤっとした気持ちを抱かずに最後まで観れた。あとは床屋での会話等、小さなところにクスッと笑える場面があったのも良かった。
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