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瞳をとじてのskm818のレビュー・感想・評価

瞳をとじて(2023年製作の映画)
3.7
22年前映画の撮影期間中に失踪した俳優の行方を探して当時の映画監督であり友人だった男がうろうろする話。未解決事件を扱うテレビ番組の取材を受け、かつての知人を訪ねたりするが手がかりは得られない。いったん田舎の自宅に戻って日々を送っていると、番組の放送後にすぐ反応があるのは現代だなあって感じ。テレビ番組恐るべし。該当者を知っているという人物に会って確認するとまさにどんぴしゃりというのは都合が良すぎるんだが、なんとその失踪した俳優は記憶を失ってある高齢者介護施設で用務員のような仕事をしているのだった。おいらだったらいきなり人が訪ねてきて、あんたは記憶喪失でほんとの名前は云々言ったら怒って追い出すと思うけど、その元俳優フリオ(今は別の名で呼ばれている)は戸惑いながらも穏やかに状況を受け入れている。なんとか彼の記憶を呼び覚まそうと元監督はお蔵入りになった映画の最後の部分の上映を試みるというのがクライマックスなんだけど、フリオの記憶が戻ったかどうかはわからない。劇中映画も、生き別れた娘を探し出して再会するというもので、微妙に本編とリンクしている。それにしても出てくる女性が、協力者の介護福祉士の女性以外は皆黒髪を長く伸ばしている人ばかりで、これ監督の好みなんだろうなあ…
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