半月板損傷

哀れなるものたちの半月板損傷のネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

胸糞映画の巨匠、俺達のヨルゴス・ランティモス最新作

結局、セックスって生物学的には「種を存続させるためのシステム」でしかないんだけど、人類はそこから主たる目的たる「生殖」を取り除いて「快楽」だけちゃっかり都合よく享受するという事もできるようになったわけじゃないですか?
生物学的に矛盾した行為をしてる自覚があるから、背徳感がうまれ、別のもっともらしい大義名分が欲しくなる。
愛を深めるためとか、互いを知るためとか。
そして議論が起きる。
じゃ愛がないセックスは何なんだ。
愛のないセックスは罪なのか。
愛が先か、セックスが先か。
どっちが与えてる、どっちが奪われる。
どうだったら搾取で、どうだったら搾取じゃないのか。
とかとかとか。

そうして生物学的本能という大前提を置き去りにした枝葉の議論ばかりが盛んになり、バービーランドを理想郷とする頭でっかちの奇怪なポリコレフェミニズムが台頭していった。

与えた気になっている男。
男のインタバルを「弱さ」と言う女。
お互い好き勝手に言っているがそれでいい。
生殖本能をどうドライブするかは人それぞれだ。

ヨルゴスがフェミニズム映画?
ということで興味津々だったのだが、紛れもなくフェミニズム映画でした。
ただ、世の中をバービーランドにしようとしているかのようなポリコレフェミニズムに対してはえげつないカウンターだなと思った。

ウィレム・デフォーがたまに吐くシャボン玉みたいなの何だったの?
半月板損傷

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