Ren

フレーミングホット!チートス物語のRenのレビュー・感想・評価

4.5
今の時代にここまで直球の面白実話映画の新作があって逆にいいの!?という超嬉しい驚き!掛け値なしにめっっちゃくちゃ面白かった!Disney+独占配信なので中々広まらないのが悔しすぎる...!

幼少期から人種に起因するいじめを受け、"アウトサイダー" として生計を立てて生きるしかなかった前科持ちのメキシコ人用務員が、全世界で特大ヒットを飛ばす「チートス激辛チーズ味」を生み出すハイパー痛快叩き上げお仕事映画。面白い実話の面白い部分だけを面白く見せてるんだからそりゃあ面白いわな....。

徹頭徹尾ド級にポップだ。退屈なものや小難しいものを徹底して排除している。回想ナレーションを利用したギャグやテロップの出し方に至るまで、楽しさの工夫を忘れていない。
これはまさに手軽でジャンキーなスナック映画とでも呼ぶべきで、老若男女の面白最大公約数をよく分かっている。気軽にホイホイ観られてアハハと笑えてホロッと泣けて(実際泣きかけた)、しばらくしたらまた観たくなってしまうようなお得感がある。

人種差別と不景気が蔓延る肩書き偏重社会で、家族と突き進む様が痛快。虐げられてきた理由である自身のアイデンティティそのものが武器となる痛快さも分かりやすく応援できる。そして「彼自身が選択した信頼したい相手」が家族であるという価値観と行動力。
この人は高学歴/低学歴だから、この人は管理職/下っ端だから、と、履歴書や名刺でだけ判断していないか?誰もが大小問わず夢があるし、それを叶える権利があるというメッセージ、めっちゃ「ディズニー」だなー!

とにかく快活に楽しみたい人にも超おすすめなので、Diney+入っているけどMCUしか興味ないよーという人なんかも一度観てほしい。面白実話映画にまた一つ傑作が加わった....。ストレートに面白いので、敢えて語るようなところも実はそんなに無い!良い意味で!

その他、
○ 現代のモンタニェス(役の役者)のファーストカットで、いつ『ウルフ・オブ・ウォールストリート』が始まるのかとハラハラしてしまった。大丈夫だった。
○ ED曲『The Fire Inside』が今年度アカデミー歌曲賞ノミネート。確かにいい曲!
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