Aya

イ・チャンドン アイロニーの芸術のAyaのレビュー・感想・評価

3.7
#twcn

イ・チャンドン作品が4Kリマスターで映画館で観れる中公開されるドキュメンタリー from おフランス。

そりゃそうよね…

わたしは"オアシス"だけ劇場で観たのですが…もうなんて、なんて凄い作品なの!!

今作ではイ・チャンドンが自身のフィルモグラフィーを振り返りアノ時こうだったこういう想いで映画を作ったとか撮影時&構想時のエピソードとかを語りながらロケ地を巡る旅。

もの凄い記憶力がいいの。

信じられない。

わたしは5年前に訪れた"シークレット・サンシャイン"のロケ地、密陽(ミリャン)までバスを使ったかどうかも思い出せないのに…

イ・チャンドンだけでなくキャストもインタビュー形式で登場。

一番好きなイ・チャンドン作品は"オアシス"ですが一番苦手なのは"ポエトリー"です。

しんどすぎる。

イ・デビットくんめっちゃカッコよくなってるやんか…まだ未成年なの…おばさん映画観た時すでに大人やった( ノД`)ノ

彼は出演当時内容を理解して映画に出演してたんですかね?
親御さんはどう考えておられたのか…考えるだけで震えてくる。

いや、イ・チャンドン作品は全部に希望と絶望が描かれてるけどその中でも絶望が深すぎる。
というか、ここんとこ女性や子どもへの暴力に敏感になってるかもしれない。

傷付いてもインプットしようという意欲が下がってきてる…

でも久々に語られるとなんというか…

"バーニング"はそういえばユ・アインが映画界から総スカン食らった後に出た作品よね、とか懐かしくなりますね。
今年もまだ話題になるなんてなんて優秀なの…
スティーブン・ユアンが怖すぎる…

"シークレット・サンシャイン"のあの絶望感も久々に思い出した。
あんなにつらいことがあって、いろんなことを経てやっと、やっと乗り越えようとしたのに…あんなことある?!

絶望の究極形ではないでしょうか…

えっ、神って??ってなる。

"ペパーミント・キャンディ"がNHKも絡んでるといま知った絶望。
Ayaさんダメダメやんか…

"オアシス"のカップルと今作のカップルが同じひとだなんて思えない…役者さんてなんてすごいですねほんまに。

全然関係ないんですけどなぜか最近ハ・ジョンウとソル・ギョングの名前がごっちゃになります。

"グリーン・フィッシュ"はたぶん2010年くらいに遡って観たんですよ…おとなの"愛"ってなんなんですかね…

全作品に共通するテーマ"愛"

たぶん映画を観る人の経験や観るタイミングで感じ方も異なりそう。

今作でイ・チャンドンがもの凄く詳しく残された記憶を話す中、自身も実は忘れているようで深く刻まれた映画を観た時の思考が呼び起こされる…ううう本当にすごい作家ですね。


日本語字幕:金 仁恵
Aya

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