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恋人たちの予感のdeenityのレビュー・感想・評価

恋人たちの予感(1989年製作の映画)
3.0
ラブコメの女王メグ・ライアンがその呼称をつけられる所以となった作品です。テーマは冒頭から通して「男女間の友情は成立するのか」ということ。
答えは否です。あ、個人的な解釈ですよ。
まず大前提として、その二人の間に恋心が芽生えないという保証がどこにありますか。百歩譲って自分は良しとしても、相手が絶対意識していないとどうして言い切れますか。さらにもう百歩譲って成立したとしましょう。すると互いに恋心ができようもんなら大変です。修羅場と化すかもしれません。自分よりも相手を理解している異性がいるということはあまり気持ちの良いものではないですし、それを許す人などそういますかね。だからこれまで数々の幼なじみものの作品が生まれて共感されてきたわけですよね。別に賛成派を責めてるわけではなくて、そう考えていくと男女間の友情が成立するケースというのは非常に稀有なケースだと思うということです。

これはあくまで個人の見解であって、本作はそんなありふれた話題がきっかけで話は進みます。途中いざこざがありますが、結局は友情か愛情かの葛藤に至ります。
この議論はどこまでを容認するかによりますね。二人きりで食事をしたら?遊びに行くのは?一線を越えなければセーフ?まあ一線を越えたらそりゃアウトですわな。とりあえず我慢ならないので一言言わせて下さい。「遅えよ!もっと早く気づけ!」

ということでやはり成立しないのだろうなという気持ちがさらに強まった作品でした。あ、恋愛物としても普通に面白いですよ。特に四季折々の景色を味わえるのは本作の魅力の一つです。
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