Nolton

アイアン・スカイのNoltonのレビュー・感想・評価

アイアン・スカイ(2012年製作の映画)
3.3
「帰ってきたヒトラー」上映中という事でずっと見逃していた今作、ナチスコメディー繋がりで観ました。

ひっでえなあ(褒)。。。というのが率直な感想。ナチスが相当こき下ろされているのかと思いきや、ナチス本部が無駄にサイバーパンクに溢れていたり、オカルト要素を踏襲したりとフィクションの中のナチ像がカッコよく演出されていました。本当にケチョンケチョンに貶されているのはナチスよりアメリカ右翼だったという(笑)
ユダヤネタはコメディーでもさすがに御法度らしく黒人に置き換わっていましたが、「月からナチが攻めてくる」の看板を持ったホームレスのシーンでゲラゲラ笑ってしまいました。

オカルトからシビアな国際情勢ジョークに至るまでありとあらゆる小ネタに溢れていたのは良いのですが…何よりもテンポがメチャクチャ悪い!!緩急が皆無な物語で淡々と話が進み、でへへ…と笑っているうちに終わってしまうような映画なのが心底惜しく感じます。テーマとかカッコいいのになあ、、、
(あとハッピーな感じで終わっていますがこれから上手く行くビジョンが全く見えず終末感しか感じません。ここは最高のブラックジョーク)
「ドイツ人はコメディーがわからない」みたいなお国柄ジョークを体で表している映画か…と思ったらフィンランド・オーストラリア・ドイツ合作のようですね。う~ん何だか。。。続編企画が進んでいるようですが、今度はギャグだけじゃなく作劇面でもキレのいい映画を期待して待ってます(幸いにもネタは当時より豊富でしょうからw)。
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