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DOGMAN ドッグマンのzogliのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
2.8
!!犬はみんなみんな無事です!!

リュックベッソンなのに久々に観た直後に記憶喪失にならなかったので正直驚いた、いい方のリュックベッソンだった
そしてケイレブランドリージョーンズがさらに好きになった、怪演

DCのジョーカーと何故か比べたくなるのわかるというか系統が似ているとわたしも思ったけど、あんな感じの暗くてしんどい話
ガンファイトはまぁあるけどリュックベッソンなのに派手なアクションは全然無い
でもそれでいいというか、良く出来ていてジョーカーよりも断然評価できる

ただし悪事の規模は小規模でごく限局的
悪事と言ってもジョーカーと違って彼には独自の価値観(善悪含む)があって、ヴィジランテ的な活動もしてたりするし、それが原因で話は閉じていくわけだけども、一見突飛に見える彼の行動も幼少期からの丁寧な人物描写のおかげでスムーズに鑑賞者がそういうものと飲み込めるのは創りのうまさからきてたと思う

脊損とか髄液漏に関してダウトはあるし、精神科医エヴリン側の闇と痛みは匂わせ程度だったあたりが加点に至らなかったポイントかな
エヴリンの元配偶者にドッグアタック期待していたけど無くて残念、心底

オタクが勝手に恋して勝手に失恋して怒り爆発してる描写みたいなやつが本当に理解できなくて気持ちが悪いんだけど精神異常の表現としてのエピソードなので必要性は理解はできるし、このダグラスの場合は他殺/他害に繋がらなかっただけマシだからセーフ
最近もあったじゃん、セイコーマートの店員刺傷事件、ここのとこ女の店員が対応してくれないとかいう意味不明な理由で他人の生命と健康に危害を加えるやつ
ああいうのは全部精神異常だからな、認知が歪んでるんだぞ、素直にビョーイン行け?あるいは自分を刺せ?

ケイレブランドリージョーンズ、過去の自信なさげな(サルマ界隈の)ダグラスと現在のダグラスとで別人みたいにみえて、彼の芝居の幅に唸る


キャバレーのシークエンスもっともっと観ていたかったな
エディットピアフの口パクはかなり無理があるんでは?と思って最初は観てたけど、ラストに繋がるアレで これはしてやられたと思った
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