スワット

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦のスワットのレビュー・感想・評価

3.7
2024年劇場鑑賞21本目 原作漫画既読済
2012年から2020年の約8年間、週刊少年ジャンプで連載されていた古舘春一先生による青春バレーボール漫画の劇場版。

制作はプロダクションIG、監督・脚本ともに満仲勧が務めた作品。

原作でも人気の高い”ゴミ捨て場の決戦”春の高校バレーの3回戦、烏野高校VS 音駒高校の因縁の対決を描いており、公開半年ぐらい前に予告が公開されてからものすごい反響だった様な気がします。
案の定、公開日には沢山の人で溢れ返っており、作品の絶大な人気を物語っていました。

近年、アニメ劇場版も実写映画同様2時間が当たり前な印象がありますが、今回のハイキュー劇場版に関しては約85分程で纏めており、驚き。
試合シーンや回想シーン、クライマックスも含めてかなりコンパクトに仕上げてきていました。
ですが、原作ファンがガッカリする様な出来ではなく、随所にコメディ要素やファンが見たかった細かい部分まで再現されており満足いく内容なのでは?と感じました。

また、キャラクターや作画デザインがテレビアニメより劇場で観るのに適した造形かと感じました。コートを走る描写やジャンプの描写、汗でさえも大きいスクリーンで観るととても映えていて、美しく映ります。

原作は結構前に読んだので記憶がおぼろげですが、ストーリー自体は主人公が孤爪研磨なのかと錯覚する程、研磨視点で物語が進んでいきます。
また最終セットのシーンのPOV視点(研磨視点)なんかは圧倒的な迫力・緊張感に思わず息を呑みます。自分も今正に、音駒高校のバレー部員としてコートの上に立っている様に錯覚してしまいました。
このシーンを観る為だけに、IMAXで観る価値を感じます。

良い意味でアツい原作ファンや深いファンにフォーカスした作品ではあるので、自分みたいなライトなファンは1回観れば十分かなぁと感じてしまうストーリーの厚みではありますが、感動した事は確かですし、高校時代に部活をした事ある大人達や現在進行形で送っている少年少女達に熱い気持ちを真っ向からぶつけてくる作品の気概にやられました…

余談ですが上映終了後、前方に座っていた女性2人組が放心状態で、店員さんに催促されるまで席を立てていなかったのが印象的でした。
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