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SaltburnのBATIのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
4.0
「アマデウス」のサリエリや「鬼滅の刃」の上限の壱黒死牟にシンパシーを感じるわたしは好きな映画だった。まぁ気持ち悪い話ですが。エメラルド・フェネル、気持ち悪い話しかしない人なのかな。なんか「リプリー」ver.2033って感。観終わるとタイトルもエモい。

持たざる者が全てを持つものへの憧れなのか憎悪なのか分からないままだがそれは間違いなく存在する強大な感情なのだ。憎悪の究極は愛であり完全な憎悪は冷徹な意志となる。最初から中盤までは実写化されたエロゲなのかというくらいバリー・キオーガンが最終攻略キャラ:ジェイコブ・エロルディに向かって外堀から攻めていくバイセクシュアルの物語(構造)なのだけど、持たざる者の物語として完徹していることは監督エメラルド・フェネルの前作「プロミシング・ヤング・ウーマン」が「女はみなナメられている」と語ったことと通底している気がする。

まぁしかしバリー・キオーガン最高。いるだけで不穏になる独自性と子供のような話し方をできることと、今回文字通り身体投げたして捧げてるの天晴れよ。この設定とキャラクター演じられるのは彼の出自もあるんではないかな。だかしかしなんか最近やる役全部冨樫義博作品キャラっぽくないかと言う気がするのは私だけだろうか。
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