スワット

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のスワットのレビュー・感想・評価

4.0
2024年劇場鑑賞36本目 原作未読
漫画家の浅野いにお先生による2014年から2022年までビッグコミックスピリッツで連載されていた同作品のアニメ映画化。
前後編の前編に位置付けられた作品。

yoasobiの幾田りらさん、あのちゃんがダブル主演声優を務めており、主題歌も担当している。

個人的にはなんかよく分からんけど面白かったと感じた作品。
2部作の前編であるので、単体で評価したり、どう感じたかを表現するのが難しい。
とは言え嬉しかったのが、アニメーションとして観る浅野いにおワールドが全然滑ってなかった事が1番印象的要素。
正直絵柄はあんまり好きな方ではなく、現在連載してる『MUJINA into the deep』とかもそうで、ストーリーはバチバチに自分にハマるのだが、キャラのタッチやコマのひとつひとつが強過ぎて、好きだけど読むの辛い…
自分にとってそんな浅野作品なんですが、アニメーションで観た時びっくり、キャラが可愛い…
死語ですが”萌え”みたいなものを感じながら鑑賞してました。
恐らく幾田りらさん、あのちゃんの吹替も相まって良い方向に作用してくれたんだと思います。
最近あのちゃんが推しになっているので、2時間あのちゃんを堪能出来たことも大変良かった。

そこに加わる日常侵食系の要素がこれでもかと僕を刺激してくれます。
日常にいつの間にか溶け込んだ異物を少しずつ私達にアピールしていきながら、門出とおんたんの普通の関係が異常な関係性に変化していきます。
ここに僕は一種のフェティシズムを感じてしまうんですよね…
愛とか恋とか友情とか家族ではない、この作品でいう”絶対”な関係。
明日にでも消えてしまうかもしれない世界で、一緒に過ごすことができる存在。
僕もそんな人が欲しいと少ししんみりしながら鑑賞してしまいました…

映像としても青空や夕陽の中で宇宙船が浮かんでいるシーンとか個人的に大好きなSF映画『第9地区』とかを思い出して、エモい気持ちにもさせてくれました。

後編にて作品の答え合わせがされますが、前編を観て色々空想しているこの期間をも楽しませてくれる良い前編映画ではあると思います。
スワット

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